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【家系図の作り方】家系図の調べ方。戸籍を取得しよう


家系図を作成する上で戸籍取得が最も近道です。ただし日常生活では戸籍を取得する機会が少ないという方も多いのではないでしょうか。相続手続きの際にも戸籍を取ったという方はいらっしゃるかも知れませんが、家系図作りを目的としたものだと方法が異なります。

ここでは家系図作成を目的とした戸籍の取得方法をご紹介いたします。

 

戸籍とは

改めて戸籍について理解をしていきましょう。法務省のホームページでは以下のように定められております。

"戸籍は,人の出生から死亡に至るまでの親族関係を登録公証するもので,日本国民について編製され,日本国籍をも公証する唯一の制度です。戸籍事務は,市区町村において処理されますが,戸籍事務が,全国統一的に適正かつ円滑に処理されるよう国(法務局長・地方法務局長)が助言・勧告・指示等を行っています。"

つまり戸籍から生没年月日、親族関係を確認する事ができ、全国統一的に処理されたものです。家系図においては生没年月日と親族関係の信憑性がある情報があれば制作可能なため戸籍だけで進める事ができます。


現在閲覧および取得できる戸籍の最も古いものは、明治19年の戸籍となっております。消失や廃棄によって入手できない場合もありますが、最大で江戸時代末期までの事がわかる可能性があります。


戸籍の重要性がわかった所で、これから戸籍の取得、読み込み、家系図への反映についてご紹介いたします。


 

戸籍の取得準備

家系図ができるまでにこの過程が何度も何度も発生いたしますので根気強く行っていきましょう。戸籍は1箇所で揃うことは稀で、通常は全国各地へ点々とある戸籍を地道に集めていくことになります。

  1. 自分の本籍地を確認する 戸籍を取得するためには自分の正確な本籍地を把握する必要があります。現住所かご実家だろうと認識している方が多いのですが、番地の記載範囲が異なっていたり、若干住所と異なる表記だったりするケースは珍しくありません。 当社でも家系図作成の期間短縮を目的に本籍地がお分かりの場合は記載をお願いしているのですが、請求後に異なっていたと発覚することは度々ございます。そのため自信がない方はご自身の住所地の役所で「住民票(の写し)」を取得しましょう。請求する際に「本籍・筆頭者の記載を要する」欄にチェックを入れ「本籍地・筆頭者が記載された住民票」を発行すれば本籍地をご確認頂けます。役所によっては住民票の自動発行機やマイナンバーカードを使ってコンビニで取得できる場合もございます。

  2. 請求書を作成する 本籍地がわかりましたら次に戸籍を発行します。役所の窓口に行って発行する方法と、郵送で請求する方法の2つございます。おすすめとしては郵送での請求です。 郵送での戸籍請求は未経験の方も多いかと思いますが、家系図作成の過程では遠方の戸籍を取得する必要がほぼ必ず発生するため方法に慣れていただくと今後スムーズになります。 郵送請求の方法は各市区町村のホームページに記載されております。Googleなどの検索サイトでXXX市 戸籍 郵送で調べると請求書データと郵送先が確認できます。 書き方についてもテンプレートが用意されていることも多いのでそちらをご参考ください。ご記入が戸惑う点としては「使い道・提出先」という項目かと思います。 こちらはそのまま「家系図作成のため。XX家の直系尊属(出生から死亡まで)をさかのぼれるだけ全て発行をお願いいたします。」とご記入ください。 尊属とは親等の上で父母と同等か、それより目上の先祖のことを示します。家系図はこの尊属をさかのぼれるだけ全て調査するため上記のような記述をします。 ご自身の先祖が養子縁組をしている場合は、離縁していないことが条件になりますが実親と養親の両方の戸籍を辿ることができます。養親も直系尊属に含まれるためです。

 

戸籍の請求書を郵送する

ここまでで本籍地を確認し、郵送の戸籍請求書の用意ができました。あとはその書類を郵送するだけなのですが郵送請求する際にはいくつか同封物が必要となります。もし一点でも漏れてしまうと役所から連絡があり再度対応が必要になるため慣れるまでは毎回チェックすることをおすすめいたします。それぞれの同封物を順番にご紹介していきます。

  1. 戸籍謄本郵送請求書 先ほどの過程で作成した請求書です。請求書の記載に抜け漏れがないかを再度ご確認の上でご用意ください。

  2. 定額小為替 戸籍の発行に手数料が必要となりますが、郵送の場合は現金等は不可のためこの定額小為替が必ず必要となります。定額小為替はゆうちょ銀行の窓口にて購入可能です。営業時間が平日の15時までとなっておりますので平日仕事の方はどこか時間を取っていく必要があります。 郵便局に到着しゆうちょ銀行の窓口に行って定額小為替を発行したい旨をスタッフの方へお伝えください。用紙が渡されますのでご記入頂き、必要な額面と枚数の欄には1,000円のものを10枚以上をおすすめします。 理由としては定額小為替は1枚あたりに手数料が200円発生します。金額に問わず枚数換算のため最大額面の1,000円を用意することで少しでも手数料の負担を軽減するためです。 戸籍の請求時点では当然いくらになるかわからないため多めに入れておきます。多い場合はおつりも定額小為替で返却され、次の請求に使います。もし足りない場合は役所から電話がありますので不足分を追送します。 さかのぼる数が多い1~2回目は1万円、以降は5千円あれば不足が発生する可能性は低いと思います。

  3. ご本人確認書類のコピー 行政機関から発行されている証明書コピーが必要です。運転免許書・マイナンバーカード・パスポート・健康保険証などが対象です。これら以外でも可能な場合がありますので自治体のホームページの確認か電話で問い合わせください。 住所等の情報に変更がない場合でも証明書の有効期限が切れている場合は受付できない場合がありますのでご注意ください。

  4. 返信用封筒 戸籍が発行された後に返却される際は役所側で封筒は用意してくれません。そのためこちらで必ず用意が必要となります。もし同封漏れがあった場合は返信用封筒のみを郵送するという手間と費用がかかるためご注意ください。 返信用封筒はA4サイズが入る角形2号以上の規格をご利用ください。小さい封筒だと三つ折りで返却になるため読解時や保管時に適しません。 返信用封筒には表面にご自身の住所と宛名をご記入ください。不正請求防止のため宛名の住所、名前と同封の本人確認書類の情報が一致している必要があります。

  5. 返信用切手 角形2号の封筒を前提にしますと普通郵便の定形外郵便の企画となります。重さによって金額が変わるのですがこちらも定額小為替と同様に多め(380円等)に同封ください。切手が余る場合は返送してくれます。 もし封筒の用意と切手の用意が手間と感じる場合はレターパックを使う方法があります。レターパックは金額が一律のため切手は必要ありません。 レターパックには赤色のレターパックプラス(520円)と青色のレターパックライト(370円)の2種類ありますが青色のレターパックライトで十分です。普通郵便より配達日が早く、追跡が可能という利点があります。

  6. クリアファイル(任意) こちらは請求において必須ではありませんが当社では雨による濡れ、折れ、汚れのリスクがあるため強度のあるクリアファイルを同封してリスクを回避しております。クリアファイルは郵送時にそのまま回収されてしまうこともありますのでファイルに「クリアファイル返却希望」などわかりやすく書いておくと良いでしょう。

  7. 戸籍のコピー:自分から請求対象者までの関係がわかるまで全て ご自身の戸籍を発行する際には不要ですが、先祖の戸籍を発行する際には毎回必ず同封いたします。当然ですが古い先祖になるほど自分とその先祖の繋がりを証明するには複数の戸籍のコピーを用意する必要があります。 戸籍のコピーが必要な理由は請求権を持っているかを証明するためです。自治体がまたがるとご自身とその先祖の方が直系であるという事を確認できません。 そのため例えば3代前の先祖の戸籍を対象の自治体に請求する際にはご自身、1代前(父母)、2代前(祖父母)の発行済み戸籍をコピーして同封ください。 この作業が負担になりまして請求時には繋がりを常に把握しておく必要があります。そのため戸籍の取得作業と簡易的な家系図作成は並行して行われということになります。この時点では手書き等のメモでも構いませんので混乱しないよう丁寧に進めていきましょう。

 

役所の電話に対応する

請求が無事に完了した後は基本到着を待つだけとなりますが、請求での不備や確認事項などで役所の担当者からお電話をいただくことが度々あります。対応せず放置してしまうと保留状態で返送されない場合があるため速やかに対応していきましょう。 よくある電話内容についてご紹介いたします。

  • 戸籍請求書の不備 記入内容が誤っていたり不足がある場合です。電話上で修正点をお伝えください。後半になると複数の請求が同時並行となり、電話だけでは把握しきれなくなってきます。パソコン上で請求書を作った場合はそのデータを、手書きの場合はコピーなどを残して問い合わせ時に一緒に照合できる環境を整えておくとスムーズに対応できます。

  • 同封物の不足 こちらは追加で送る必要がありますので担当者の指示に沿って対応しましょう。上記記載の通り返信用封筒の同封漏れについても役所側では用意できないため、返信用封筒の送付が必要となってしまいます。7. 戸籍のコピーの不足についてはFAXで対応可能な場合がありますのでこちらも担当者からの案内をご確認ください。不足物追送の際には差出人を必ず記載するようご注意ください。

  • 定額小為替の不足 多めに同封していてもそれ以上の戸籍が発行となった場合は不足する場合があります。その際は不足金額分の定額小為替を用意して郵送します。この際にも定額小為替の送り主が明確にわかるよう差出人の箇所にご自身の名前を記入漏れしないようご注意ください。

  • 戸籍請求範囲の確認 必要内容を直系尊属をさかのぼれるだけ全てと記載していても父方母方両方が対象か、養子縁組の場合はどのようにするかなど認識の相違がないように担当者の方から確認が入る場合があります。また焼失や廃棄になっている場合はその証明書を発行するかどうかなどの確認もあります。 この辺りはどのような家系図に仕上げていくかを予めイメージしておくと判断に迷いにくいため決めておくと良いでしょう。

 

返送された書類を確認する

請求から1~2週間ほどで役所から戸籍が到着いたします。返送物は戸籍、定額小為替のおつり、切手の余り、手数料のレシートです。不明な点を問い合わせする際にレシートを使用する場合がありますので大切に保管しておきましょう。 また定額小為替には発行日から6ヶ月という有効期限があります。お釣りの定額小為替が有効期限まで余裕があるかも確認しておくと良いでしょう。

 

これで戸籍の請求は終了となります。その後は届いた戸籍を読み取る作業に移っていきます。戸籍を読み取った後はまた請求の繰り返しになりますので今回の方法は慣れるまで都度ご確認ください。


請求は地道な作業になりますが根気強く楽しみを見つけて行っていきましょう。

この記事はこちらで終了です。 記事:Kakeizu Plus(家系図作成サービス)




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